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2017年版ものづくり白書からみる製造業のデータ活用

これからの製造業に求められるものは?

経済産業省から、ものづくり白書の2017年版が公開されました。

2017年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)(METI/経済産業省)

このような、業界を把握できる白書は定期的に目を通しておくと、全体像やトレンドを把握できて便利です。

 

日本の製造業の位置付け

製造業はGDP比率で2割弱を占めており、国家全体でみても以前として重要な産業になっています。その重要さについて、2015年版のものづくり白書から引用してみましょう。

第1部 第1章 第2節 我が国の産業構造を支える製造業:2015年版ものづくり白書(METI/経済産業省)

 

まず、全体のトレンドから。

国内総生産(名目GDP)における産業別構成比の2003年と2013年を比較すると、「製造業」は19.5%から18.5%へと減少してはいるものの、19.9%の「サービス業」に続く比率となっている(図121-1)。製造業の減少は金額にすると8.3兆円となっており、産業別に見ると微減している産業が多い中、「電気機械」が4.5兆円と大きく減少していることが分かる。一方、「鉄鋼」は増加しており、「輸送用機械」や「一般機械」、「非鉄金属」はほぼ横ばいとなっている(図121-2)。

製造業は、産業構成比率としては低下してきているものの、電気機械よりは減少幅が小さくなっており、まだまだ重要な産業になっています。

 

また、製造業は、他の産業への波及効果が大きい産業ということも示されています。

また、製造業は他産業へ波及効果が大きいのも特徴であり、生産波及の大きさは「全産業」が1.93、「サービス業」が1.62なのに対し、「製造業」は2.13と、1単位国産品の最終需要が発生した際には、2.13倍の生産波及があるということが分かる(図121-3)。また、国内生産額(売上に相当)の産業別構成比をみると、「製造業」が30.8%と一番比率が高くなっており、「サービス業」の22.9%、「商業」の10.0%と続いており、我が国において製造業の役割が重要であることが見て取れる(図121-4)。

 

さらに、地方の雇用の受け皿にもなっているのが製造業の特徴です。

さらに、我が国における製造業は地方において集積がなされている点に特徴があり、地方における雇用・所得の源泉となっている。産業が集積することによって、地域の企業間における物理的な距離が近くなる。集積されている域内では他地域間との取引と比べて、輸送コストが安く済むだけでなく、企業間におけるすり合わせ型の開発・生産を容易にし、熟練工などの人材育成の基盤になり得る。これらの集積メリットは競争力のある製品を産み出す一因となり、企業収益の向上に資することで労働者の所得向上にも結び付いていると考えられる。

 

ということで、産業構造はサービス業へシフトしており、相対的に少しずつ減少している製造業ですが、それでもまだ、特に地方にとっては重要な位置づけであることがわかります。

そして、製造業はIoTやAIの台頭によって、新しいレベルへ脱却させる必要があると言われています。その中で、ものづくり白書では幾つか特徴的な傾向が分析されていますので、この記事で取り上げたいと思います。

 

人手不足や生産性向上にはITやロボット活用が有用

製造業の目下の課題として、人手不足が挙がっています。直近は、ベテラン人材の活用が主要な対策となっていますが、今後はITやロボット活用が重要になっていくと示唆されています。

人材確保の状況と人材不足対策の取組

 

製造業は機械化やロボット導入が進んでいる業界と言われていますが、さらにITや汎用ロボットなどの活用が注目されているということでしょうか。

これらの技術を導入する企業は、10年後の将来に明るい未来を描いていることも、調査結果からわかっています。

人材確保の取組と現場力の向上との関係

 

データ収集の増加と課題

ビックデータやデータアナリティクスという言葉が登場して久しいですが、製造業でも様々なデータを収集しています。調査結果でも、全体の2/3が何等かのデータ収集をしているそうです。

生産プロセス等のデータの収集・活用の状況

 

ただ、データ収集はしているものの活用となるとまだ十分ではないようです。調査結果では、その要因のひとつとして、データ活用が現場主導になっており、経営戦略本部等、経営戦略全体から見た場合のデータ活用やビジネスモデルの構築はまだまだ限定的であることを示唆しています。

データの利活用を主導する部門、製造業の収益率の低さ

 

今後製造業は、コマツのコムトラックスのように、機械を利用した新しいビジネスモデルの構築が必要と言われており、その点で、データ活用を戦略的に行い、新しいビジネスにつなげていくことが今後は重要になってくると示唆しています。

 

 

いかがでしたでしょうか。IoTやAIやデータ活用が、すでに様々な場面で利用されており、それが生産性やビジネス創出に違いを生んできているのがわかったと思います。他人事ではなく、自分のビジネスでもこのような技術を導入できる領域を考えていきたいですね。